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2016年11月9日水曜日

人はなぜ戦争をするのか(フロイト)

長期間にわたって、道徳的な手本に基づいて行動するように強いられている人は、この手本がみずからの欲動の働きの表現でない場合には、心理学的な意味では、みずからの力量を超えた生活をしていることになるのであり、客観的には偽善者と呼ばれてしかるべきなのである。それはその人がこのギャップを明確に認識しているかどうかにはかかわらないのである。そして現代の文化が、この種の偽善を異例なほど多く助長しているのは否定できないことである。現代文化はいわばこうした偽善に頼って構築されているのであり、人間が心理学的に適切な状態で生きる必要があるのだとしたら、社会の根底的な変革が必要とされているといっても差し支えあるまい。
だから本当に文化的な人間の数と比較すると、文化的な偽善者が圧倒的な多数を占めているのである。

戦争と死に関する時評

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