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2016年5月24日火曜日

賃貸物件さがしと管理会社の仕組み ~仲介専門不動産会社

実際に担当者から聞いた賃貸の知識をメモしておこう。

  • 仲介専門不動産会社を使うといいと思う(個人的な意見)

理由
賃貸というのは、大家⇔管理会社⇔不動産屋という構図になっている。
実際には管理会社がいろいろな条件(保証会社はここを使え、これを払え、あれを払え、など)を決めていることが多い。
管理業もしている(同系列の管理会社がある)不動産屋に行くと、結局は自社の管理物件ばかり勧められる。(そのほうが儲かるため)
でもこれだと中立性が低く、ユーザーの味方とはとてもいえない。
昔実際にあったことだけど、他社の物件を提案すると、「そこは審査がきびしいですよ」とかいろいろいって結局は自社の物件に誘導される。

仲介専門(管理業をしていない)の不動産屋に行くと、「この物件(の管理会社)はボッたくってきますよ」とか教えてくれる。
まれな例とは思うけど、なかには、安く入居させておいて、退去時にいちゃもんをつけてん十万の修繕費を取るような業者もいるらしい…
「信販系(カード)の保証会社が使えるところないですか」とか、「保証人のみでOKのところありますか」とか、そういうさがし方もしてくれる。
管理業をしている不動産屋でこれをすると、「うちはこういうルールなんです」と契約方法・条件の選択肢がない。
「消火器買ってください」とか、「24時間なんとかは必須です」とか、「除菌消臭いくら」などなど…わけのわからない独占禁止法違反を強いられることも多い。
仲介専門を使うと、そうでないところを選んでさがすことができる。
(個人的な思いとしては、そういう不透明なお金がかかると計算がややこしくなって、家賃に足して割ったときに結局安いのか高いのかわからなくなってしまう)

仲介専門のデメリットは、自社の管理物件を持っていないため、仮押さえしておいてもらうとか、遠方から顔をあわせずに契約してしまうとか、そういうことができない。

それでも比較的ユーザー側に近い業務形態なのではないかと思う。

最後に、無関係ながらよさげなサイトの紹介。

ウチコミ!

大家さんに直接問い合わせができる。仲介業でないため、仲介手数料もなし。

以下、蛇足。

きちんとした業者にお金を支払いたいという思いが強い。
ユーザーの意識が低いと、ユーザーのことを考えない業者にお金が流れ、いつまでたっても淘汰も改善もされない。また、本当に誠実ないい企業にお金がいかない。
これはどの業界でも同じことで、食品も裏を見て買っている。
健康のためというか、変なものをいれるような業者にお金を支払いたくない。
個人が変えていけることはじつはたくさんある…と思う。

2016年5月12日木曜日

世界の99%を貧困にする経済(スティグリッツ)

世界の99%を貧困にする経済

勉強ノート。

アメリカは先進国で一番貧富の差が激しいわけだが、市場はほうっておけばうまくいくという考えは間違っている。
長期的に持続可能な形態になっていないため、定期的に不況や金融危機が起こる。
市場とは政府が規制してはじめて効率的に機能する。
レントシーキング。(たいした生産性を持たない、超過利潤。例:政府から落ちてくる補助金で儲けるなど)
上記レントや金融・株式への課税率が低いため、給与所得よりも大部分の収入がそこを源にしている富裕層の税率は労働者より低い結果に。
統計や研究から、累進課税率の適正値は最高70%
大衆の認識が操作される。政治やメディアをつかって、富裕層に都合のいいように。
金満家が政治家を当選させ、政治家が各部署の人材を任命する。司法や法律は彼らのためにねじ曲げられる。
緊縮財政は効果がない。富裕層に課税し、歳出を増やし、経済活動を促進すること。
トリクルダウン(富裕層が儲ければ労働者層にも行き渡り経済活性化する)はない。トリクルアップ効果ならある。

以上、うろ覚え…

要するに、問題は政治にある。というのがこの本の趣旨。
アメリカは民主主義国家としては失敗しつつあるのに、日本はそれを真似よう真似ようとしている。

起業家など、成功者はひとりで成功したわけではない。無償の過去の知的・技術的遺産、法整備、インフラ、労働力などに依拠している。成功者が収益を過大にとっていいという理屈はやはり成り立たない。科学者や社会貢献の高い人はむしろ儲けていない…
という持論はこの本にも書いてある。

2016年5月5日木曜日

平等社会(ウィルキンソン / ピケット)



格差「そのもの」が富裕層も含めて社会全体に害であるという研究結果。
たくさんの信頼できるデータに基づいている。

不平等・不公平・格差が大きいほど以下の項目が悪化する。

  • 他者への信頼感
  • 精神疾患(薬物・アルコールを含む)
  • 平均寿命
  • 乳幼児死亡率
  • 肥満
  • 子供の学力
  • 十代の妊娠
  • 殺人
  • 収監率
  • 社会移動(社会的流動性)(貧困階級から脱出できるか、など)

ポイントは、貧困層が全体の平均を下げているわけではないということ。
富裕層も同じく病み寿命が縮まる。
比較的貧しい国でも格差が少なければ病は少なく寿命は長い。この逆もまたしかり。医療費の支出額には関係がない。
よく誤解されがちだが、貧困層救済のためではなく、社会全体のために公平性が重要ということ。

不平等な社会では、社会的自我(他者にどう評価されているか)が脅かされるため、不安やストレスが高まり、見栄や他者を差別する感情が育まれる。
その国が貧しいかどうかよりも、相対的に周囲と格差があるかどうかが問題。
格差がコミュニティや地域を分断する。
また、経済的な階級をまたがって交際することはまずない。友情の問題。
平等は自由や博愛の前提であって、平等がなければ後者ふたつも成立しない。

格差があると「思いこみ」によって能力が低下する。
なにも知らせずにテストをすると黒人や低いカーストの子も普通の成績をだすが、白人や高いカーストの子と比較すると知らせると成績が落ちる。
この実験結果は成人も同じ。(例としては、企業の序列のなかでは平社員が実力を発揮できていない可能性がある。女性も同じ)

ある程度貧しい国でも幸福度は先進国と変わらない。
それどころか、先進国にとって、もはや経済成長は豊かさをもたらさない。
自分が本当に豊かかどうかではなく、他者との比較だけが問題になるため。
消費行動は本当にモノがほしいからではなく、社会的階級意識(つまり見栄)のためにされている。(流行に遅れていないかどうか、ダサく見られないかどうか)
格差を減らし見栄をはらないでよくすることが環境保護ともかかわっている。
また、技術革新で炭素排出量を減らすという発想もあまり意味がない。
LEDの電気代、燃費のいい車などで浮いたお金で別の大量消費をするから。
ほどほどの豊かさと、持続可能な炭素排出量を両立できているのはキューバのみ。

などなど、ほかにもいいことがたくさん書かれてある。

勘違いが横行しているように思う。
根本原因に当たらず、表面化した個々の問題(犯罪・メンタルヘルスなど)に当たればいいのだとか。
優れた人や成功者は劣った人よりも生活の質が違って当然なのだとか。(例外もあるとはいえ、能力的な優劣は社会的要因に根ざしている。向上心の高い人間になるかどうかは家庭環境で決まってきたりする。社会的な成功は大部分教育で決まる)
金持ちは成功者なのだから偉いというのも間違っていて、彼らはとんでもない害を社会全体に及ぼしている。(イラク戦争、リーマンショックの例など)
日本でも企業の権益のために戦争や兵器輸出や原発輸出をうんぬんしている。

この本ではないが、うつの原因は不平等だという研究結果もある。
遺伝子はそんなすぐには変わらないので、近年になって急増している精神疾患の原因とするには整合しない。
人間は本来的に平等を愛していて、実験では公平にシェアしようとする傾向が強い。
人類史の90%を占める原始社会は弱肉強食ではなく、狩猟採集した獲物を老人や病人と分かちあっていた。これはいま現在の狩猟採集部族なども同じ。
このような社会では、私利私欲に走ろうとする者は閉め出される。

記憶力が低下の一途をたどっているため(格差のせい!?)、自分自身の勉強ノートとして書いた。

2016年5月4日水曜日

人口減少社会という希望(広井良典)

人口減少社会という希望

仕事の関係で社会・経済の本を読んでいて、わかったこと。
社会・経済の本は、普段から考えていたことを代弁してくれる。

この本では、

  • 日本は人口が減ったほうがよくなる
  • 世界実現(自己実現ではなく、よりよい世界にしたいということ)
  • 森など自然のパワー
  • 自動車が闊歩する街づくりのおかしさ
  • 地球倫理というキーワード
  • 現代生命論(生命の意志のようなもの・エントロピーに逆らう力)
  • スピリチュアルな思想・世界観の必要性
  • 宇宙がいかに生命のために絶妙にできているか(偶然ではない)
  • 実在と認識は表裏一体という観念論(宇宙で人間が重要な役割をはたしている)

などなどのことが書かれてある。

なにかをするには、その行為を支える思想や世界観が必要と思う。
そうでないと、常に場当たり的で当てずっぽうということになる。
なんのために生きるのか? なんのための社会か? なんのための豊かさか?
などを再確認する思想・倫理(よく生きるということ)がベースになければ、この社会はただ混沌ということになる。