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2014年11月24日月曜日

ものがたりの余白(エンデ)

一日中ひとりでいても、退屈することはありません。ひとりでいても、まったく退屈しないことがわかりました。本も読まず、ただ壁を見つめていてさえも、そうなんです。いつもなにか考えることがあるし、想像したり、夢みることがあります。退屈はしません。むしろ逆で、まったくなにもないことをとても楽しんでいるんです。テレビもなく、まったくなにもない。すばらしい。

ものがたりの余白(エンデ)

2014年11月12日水曜日

自由の牢獄(エンデ)

つまり、期待が持つ真の意味とは、それがついに満たされないところにこそあるのだ。満たされた期待は全部、結局は失望に終わる運命なのだから。そう、神は、はるか昔人間と交わした約束を永遠に果たさぬ方がよい。仮に、ある不運な日、神が本気でそれを果たそうと思い立ったとしよう。本当に救世主が雲間に現れ、実際に最後の審判が開かれ、天のエルサレムは、現に空からふわりと降りる。その結果は、宇宙的規模の赤恥以外のなにものでもないだろう。今日、神の奇跡は、たとえそれがとてつもないことであろうとも、一般に「そう、それだけ?」という反応を起こさせるだけだ。神は信者をあまりに長く待たせすぎたのである。だが他方では、(そもそも神が存在するとしての話だが)神は確かに賢明だ。神は約束を取り消そうとは決してしなかった。なぜなら、期待こそが、そして期待だけが、この世界の原動力なのだから。

遠い旅路の目的地

2014年11月4日火曜日

夜の言葉(ル=グウィン)

良いですか、作家として、あなたは自由なのです。古今を通じて、およそあなたほど自由な人間はいないのですよ。その自由は、孤独で、寂しさで、かちとったものなのです。あなたは、自分自身で決まりを、法律を作り上げる国にいるのです。あなたは、独裁者であると同時に従順な民衆でもある。その国は、これまで誰ひとりとして調査したことがないのです。地図を作り、街を建設するのは、ひとえにあなたの仕事です。この世であなた以外にその仕事ができる人間はいません。過去にもいませんでしたし、将来、再び同じ仕事ができる人間もいないでしょう。

書くということ